こんにちは!本格ミステリブロガーのアボカドです。
今回は『「ロートレック荘殺人事件」(筒井康隆)何故面白いのか徹底考察』と題して、小説「ロートレック荘殺人事件」についてまとめてみました。
あらすじ
~あらすじ~
夏の終わり、郊外の瀟洒な洋館に将来を約束された青年たちと美貌の娘たちが集まった。
ロートレックの作品に彩られ、優雅な数日間のバカンスが始まったかに見えたのだが……。
二発の銃声が惨劇の始まりを告げた。
一人また一人、美女が殺される。
邸内の人間の犯行か?
アリバイを持たぬ者は?
動機は?
推理小説史上初のトリックが読者を迷宮へと誘う。
前人未到のメタ・ミステリー。
出典元:BookLive
本書のジャンル・特徴
- 本格ミステリである
- 奇妙な館
- フーダニット
本作の評価・加減点理由
「ロートレック荘殺人事件」の評価(総合的面白さ :★★★★★)
総合的面白さ :★★★★★
意外性+論理性:★★★★★
- 文章の読み易さ:★★★★☆
- 古典ミステリ感:★☆☆☆☆
- 登場人物の魅力:★★★★☆
- 私の好み :★★★★★
「ロートレック荘殺人事件」の加点ポイント!
◎非常に良い点
- SF、メタの筒井康隆の本格ミステリ!
- 前代未聞な高度なトリック
- 結末のほろ苦さ
〇良い点
- やはり筒井康隆さんは文章が上手い
著者の筒井康隆さんはSF作家として知名度があり、日本の3大SF作家とも呼ばれるほど。
私は本格ミステリに嵌る前はSFに嵌っていて、その中でも筒井康隆さんの作品が好きで「家族八景」「旅のラゴス」等読んでいました。
本格ミステリを読むようになってから、筒井康隆のどんでん返しミステリ作品で面白いものがあると知って手に取ったのがきっかけ。
前代未聞と書くと、本作は割と昔の作品だから、「その当時は前代未聞だったってだけでしょ?」
と思われるかもしれません。
しかし、この高度なトリックは昨今のミステリでも中々見ない型です。
SFやメタ小説を書いていた著書らしい技巧。
いや、天才ですね。
結末の苦さが味わい深く、割と短い小説なのにずっと頭に残り続けています。
1990年作のため、文章に使われる単語自体は古臭いところがあるのですが
簡潔であり、ウイットに富んだ筒井康隆さんの筆致はミステリー小説でも輝きます。
非常に読み易いです。
「ロートレック荘殺人事件」の減点ポイント!
△イマイチな点
- 警察無能すぎない?
××かなりイマイチな点
- –
警察が警備しているのに、まんまと殺人事件が起こってしまう。
いやいや、警察無能すぎでしょwww
まとめ
今回は『「ロートレック荘殺人事件」(筒井康隆)何故面白いのか徹底考察』と題して、小説「ロートレック荘殺人事件」について紹介しました。
では、今回もご覧いただきありがとうございました!