こんにちは!本格ミステリブロガーのアボカドです。
今回は『時空旅行者の砂時計(方丈貴恵)最近の超オススメ本!鮎川賞受賞作品』と題して、小説「時空旅行者の砂時計」についてまとめてみました。
あらすじ
~あらすじ~
瀕死の妻のために謎の声に従い、2018年から1960年にタイムトラベルした主人公・加茂。妻の祖先・竜泉家の人々が殺害され、後に起こった土砂崩れで一族のほとんどが亡くなった「死野の惨劇」の真相を解明することが、彼女の命を救うことに繋がるという。
タイムリミットは、土砂崩れがすべてを呑み込むまでの四日間。
閉ざされた館の中で起こる不可能犯罪の真犯人を暴き、加茂は2018年に戻ることができるのか!?
“令和のアルフレッド・ベスター”による、SF設定を本格ミステリに盛り込んだ、第29回鮎川哲也賞受賞作。出典元:版元ドットコム(https://www.hanmoto.com/)
本作のジャンル・特徴
- 本格ミステリである
- タイムリープ物
- 特殊設定
- 館もの
- 読者への挑戦状
- 見立て殺人
- クローズドサークル
本作の評価・加減点理由
「時空旅行者の砂時計」の評価(総合的面白さ :★★★☆☆)
総合的面白さ :★★★☆☆
意外性+論理性:★★★☆☆
- 文章の読み易さ:★★☆☆☆
- 古典ミステリ感:★★★★☆
- 登場人物の魅力:★★☆☆☆
- 私の好み :★★★★☆
「時空旅行者の砂時計」の加点ポイント!
◎非常に良い点
- 古き良き本格ミステリへの愛を感じる
- 古き良きSF小説へのリスペクトを感じる
- 読後感が良い
〇良い点
- ミステリでのタイムリープの使い方
本作は、第29回鮎川賞受賞作(2019年)。
方丈貴恵さんのデビュー作(?)
(※以前「遠い星からやって来た探偵」で鮎川賞候補にはなったようですが)。
最近の鮎川賞は、今村昌弘の「屍人荘の殺人」やら市川憂人の「ジェリーフィッシュは凍らない」やら
特殊設定ミステリの受賞作が多いですね!

本作はタイムリープと、ゴリゴリのSF要素を入れた特殊設定ミステリです。
さらに、館もの、読者への挑戦状、見立て殺人、クローズドサークル……。
古典本格ミステリ要素へのリスペクトを感じますね!
最近、イヤミスばっかり読んでいたからか、読後感の良さは新鮮でした。
特殊設定の使い方は非常に面白かったですが、今回はネタバレなしなので
ここでは言うまい。
少し粗削りなところもありますが、誠実なミステリであり、
貪欲に成長していきそうな気概を感じるので、方丈貴恵さんの、次作が非常に楽しみです。
「時空旅行者の砂時計」の減点ポイント!
△イマイチな点
- 1960年代を果たして再現できていたか?
- 設定の派手さの割に謎解きのカタルシスが若干少ない
××かなりイマイチな点
- 情景描写等で、文章が分かりずらい所あり
まとめ
今回は『時空旅行者の砂時計(方丈貴恵)最近の超オススメ本!鮎川賞受賞作品』と題して、小説「時空旅行者の砂時計」について紹介しました。
では、今回もご覧いただきありがとうございました!
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