こんにちは!本格ミステリブロガーのアボカドです。
今回は『「貴族探偵」(麻耶雄嵩)何故面白いのか徹底考察』と題して、小説「貴族探偵」についてまとめてみました。
あらすじ
~あらすじ~
自称「貴族」で趣味は「探偵」という謎の男が、コネと召使いを駆使して事件を解決!斬新かつ精緻なトリックと過去に例のない強烈なキャラクターが融合した、奇跡の本格ミステリ集。
(解説/千街晶之)
出典元:版元ドットコム(https://www.hanmoto.com/)
本作のジャンル・特徴
- 本格ミステリである
- 探偵が推理しない
本作の評価・加減点理由
「貴族探偵」の評価(総合的面白さ :★★★☆☆)
総合的面白さ :★★★☆☆
意外性+論理性:★★★☆☆
- 文章の読み易さ:★★★★★
- 古典ミステリ感:★☆☆☆☆
- 登場人物の魅力:★★★★★
- 私の好み :★★★☆☆
「貴族探偵」の加点ポイント!
◎非常に良い点
- ホームズの存在を問う
〇良い点
- 登場人物の濃さ
- 文章は平易で読み易い
- 意外と王道で本格ミステリとしての純度が高い
「貴族が探偵。でも貴族なので、推理はメイドにやらせる」
相変わらず麻耶雄嵩さんは変な設定のミステリを書きますね。
麻耶雄嵩さんは今までアンチミステリ作品しか書いていませんし、本作もアンチミステリと言えるでしょう。
本作の場合、「推理しない探偵は探偵と言えるのか?」
という問題提起なんでしょうかね?
イケメンで気障な貴族探偵、可愛いメイド田中等
キャラクター小説として楽しめる。
文章自体はライトではないが、平易で無駄がなく、大変読み易い。
本作はその設定の奇抜さとは裏腹に、意外と王道。
そして、本格ミステリとしての純度が高い作品に仕上がっています。
壁投げ本(※)ではない。
※麻耶雄嵩氏の作品は、あまりに奇想天外なオチをつけ、なんとも言えない気分にさせるところから、一部の人からは壁投げ本と称される。
「貴族探偵」の減点ポイント!
△イマイチな点
- —
××かなりイマイチな点
- 麻耶雄嵩にしては大人しい
- 貴族設定はもう少し謎に活かせなかったのか
やはり、麻耶雄嵩ファンの私としてはもっと滅茶苦茶なことしてほしかった。
貴族探偵の設定自体は面白く、キャラクターが立つという点では良かったです。
ただ、その設定を物語の構造・謎・トリック等にあまり活かされていなかったように感じました。
まとめ
今回は『「貴族探偵」(麻耶雄嵩)何故面白いのか徹底考察』と題して、小説「貴族探偵」について紹介しました。
では、今回もご覧いただきありがとうございました!
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