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屍人荘の殺人の原作と映画化の徹底比較!【最速で本格ミステリブロガーが考察→イマイチでした】【ネタバレあり】

02ミステリ小説

こんにちは!本格ミステリブロガーのアボカドです。

今回は『屍人荘の殺人の原作と映画の徹底比較!』と題して、

「屍人荘の殺人」の原作と映画の比較記事を書いてみました。

12月13日公開で、12月14日ブログ更新。

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本記事の内容には、ネタバレが含まれています!

すでに作品を読了or鑑賞された方向けの内容となりますのでご注意下さい。

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あらすじ

“小説版”のあらすじ

~”小説版”のあらすじ~

神紅大学ミステリ愛好会会長であり『名探偵』の明智恭介とその助手、葉村譲は、同じ大学に通うもう一人の名探偵、剣崎比留子と共に曰くつきの映研の夏合宿に参加するため、ペンション紫湛荘を訪れる。

初日の夜、彼らは想像だになかった事態に見舞われ荘内に籠城を余儀なくされるが、それは連続殺人の幕開けに過ぎなかった。

たった一時間半で世界は一変した。

数々のミステリランキングで1位に輝いた第27回鮎川哲也賞受賞作!

出典元:版元ドットコム(https://www.hanmoto.com/)

“映画版”のあらすじ

~映画版”のあらすじ~

今村昌弘のデビュー作「屍人荘の殺人」は新人作家としては前代未聞の国内主要ミステリー賞を総なめにし、4冠を達成!!ミステリー界に大事件を巻き起こした。

奇想と本格ミステリーが見事に融合し、斬新なトリックの数々で日本中を驚かせた超話題作が豪華キャスト・スタッフにより早くも実写映画化する!
監督はドラマ「99.9-刑事専門弁護士-」や「民王」など、見る人を“やみつき”にさせる意欲作を数々と生み出す鬼才・木村ひさし。

脚本を手掛けるのは、「TRICK」シリーズや「金田一少年の事件簿」などミステリー作品に定評がある 蒔田光治。

トップクリエイター同士の2人が、原作の良さはそのままに映像化ならではの大胆なアレンジの数々に挑む。
出演者には、当代随一の若手実力派俳優・神木隆之介、コメディエンヌとしても才能を開花させた大人気女優・浜辺美波、

そして人気急上昇中の今最も旬な俳優・中村倫也ほか若手からベテランまで邦画界を代表する個性豊かな俳優陣が大集結!

さらに主題歌を担当するのは、今年デビュー15周年、結成20周年イヤーがスタートし、9月に初のベストアルバムをリリースしたばかりの3人組テクノユニット Perfume。

この記念すべきタイミングに新曲「再生」が、衝撃の展開を迎えるエンディングを鮮やかに彩る。

出典元:屍人荘の殺人映画HP(https://shijinsou.jp/about.html)

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【結論】映画版は良かったのか?

映画版はイマイチ!

原作の小説を読むことを『断然』お勧めします!

キャスト、物理トリックの再現度という点では良かったのですが、

コメディパートが寒すぎる点(コメディを入れること自体は悪くない)

比留子さんをかなり痛い変人にした点

このミステリの醍醐味である「ハウダニット」ではなく「ホワイダニット」に言及しなかった点

青春、本格ミステリっぽさをなくしたせいで、ゾンビとのギャップが生まれなかった点。

細かい伏線がカットされた

等の理由により、原作の魅力が幾らか落ちてしまった映画だなぁと感じました。

2時間の制約があるなかでは、健闘している方だとは思いますが、原作が良すぎたんですね。

原作を100点とすると、映画版は20点くらいですね

映画化で良かった点・許容できた点

◎良かった点

  • 主要3人のキャスティングはイメージ通り

〇許容できた点

  • 映像が映えるようにコメディを混ぜること。それ自体は理解できる
  • 2時間という制限の中でゾンビ・物理トリックを上手く入れ込んだ

主要3人のキャスティングはイメージ通り

まず、主要3人のキャスティングは良かったですね!

葉村:神木隆之介さん、比留子:浜辺美波さん、明智:中村倫也さん

特に、比留子さん役が心配…というかあの探偵美少女、絶対合う人いないだろと思ってたら、

浜辺さんの顔がイメージ通りで驚きましたね。

最近、映画・テレビ見ないから知らなかったけど、こんな女優さんがいるんですね。

明智さんは明智でしたね。もしかしたら原作より明智かもしれない

映像が映えるようにコメディを混ぜること。それ自体は理解できる

映像化にあたり、コメディを混ぜてテイストを変えること

この考え自体は、理解でき、許容できる点です。

コメディを入れて、動きをいれないと映像としてはつまらなくなってしまうリスクもありますし。

うまくやれば成功したかもしれません。

ただ、後述する理由で、この作品のコメディパートは……ね……。

2時間という制限の中でゾンビ・物理トリックを上手く入れ込んだ

小説1本を2時間という制限時間の中で表現するのは大変なはず。

その中で、映像映えする、「ゾンビ描写」と「物理トリック」については上手く表現されていたように感じました。

物理トリックの伏線となる、エレベーターの重量制限、星川麗華のカバン、目薬、睡眠薬等は

印象に残るように画面上に映っているので、原作通り、フェアな謎解きができる作品となっていますね。

映画化でイマイチだった点

△イマイチな点

  • 静原美冬の、スマホ落として、ペンション潜入は無理あるでしょww

××かなりイマイチな点

  • コメディパートが寒すぎる
  • 比留子さん変人にしすぎ
  • 「ハウダニット」じゃなく「ホワイダニット」のくだりがなかった

静原美冬の、スマホ落として、ペンション潜入は無理あるでしょww

静原美冬の原作からの変更点は「大学サークル部員ではなく、フェス参加者になっていること

その関係で、映画版では次の流れで、紫湛荘に合流する。

(1)静原美冬がスマホ落とす
 ↓
(2)七宮と立浪がスマホ見つけて勝手に写真を検分すると、持ち主が可愛い女の子だとわかる。
 ↓
(3)七宮と立浪が静原見つけて、スマホを返す代わりに強引に紫湛荘に誘う。
 ↓
(4)突然、フェスでゾンビ達が現れ、襲われる
 ↓
(5)明智に助けられて、静原が紫湛荘に入る。

最後には犯人である静原から、紫湛荘に合流し2人を殺害するために、(1)~(3)の流れを期待し

あえて自らスマホを落としたことが語られるのですが

ちょっとこの原作改変は無茶がありますよね

スマホ落として、あの二人が拾うのか?二人が中を見て下衆な発想に至るか?

それに、自分の顔に自信がないと、この作戦通用しないし。

コメディパートが寒すぎる

コメディ風にリメイクするのは問題ない。

しかし コメディが寒いのはいただけない

なぜ寒いと感じるのかは良くわからないですが、子供向けみたいな過剰演出?

宥めツッコミみたいのあんまり好きじゃないのもあるし…。

正直、笑えるポイントは1つもなく、映画館でちょっとした共感性羞恥に陥って、

周りをキョロキョロ見回して、他の観客の方はどう感じているのか心配になったほどです。

映画やテレビドラマを見ないせいで、私の感性が他の人と違うだけなのかもしれませんが……。うーん。

比留子さん変人に改変しすぎ

動きがないといけないのは分かりますが、比留子さんの大幅な変人改変はいただけませんね。

比留子さんが動揺して、「ぬ、ぬ、ぬ……」とか言葉に発するところありますが、

そういうのは、実写化でやっちゃダメな奴でしょ。かなり痛い。

原作で痛いキャラを映画化で俳優・女優さんが再現したら、痛くなっちゃったというのは許容できますが、

元々、原作で痛くなかったキャラを映画化で痛いキャラにして、滑らせるのは、ちょっと見過ごせませんね。

というかですね、

原作のクール(冷静+冷酷?)お姉さん+少し天然程度キャラの比留子さんがかなり好きなので

比留子さんを変えないでほしい。(完全に私の願望)

とりあえず、多少つまらなくなってもいいから、浜辺さんはそのままで、原作クールキャラでリメイクしてほしいですね。

「ハウダニット」じゃなく「ホワイダニット」のくだりがなかった

この作品の面白さは実は「ハウダニット」ではなく、「ホワイダニット(何故そうしたか?)」。

完全に物理トリック+アリバイ重視になっていたのは非常に残念

なぜ、ゾンビで殺す必要があったのか?

この問題提起はちゃんとやってほしかったですね。

(もしかしたら、映画のどこかでこれに該当するセリフはあったかもしれませんが、あったとしても印象が薄い)

問題提起があってからこそ、

静原美冬の告白にあったゾンビにしたことで2回殺すことができる、という真相のカタルシスが得られるので。

以下、比留子さんのセリフ

私が言いたいのは、犯人がなぜこの方法を選んだのか、なぜ今でなければいけなかったのか。

出典:屍人荘の殺人(小説)

「屍人荘の殺人」映画化による影響

批判しましたが基本的に映画化はイイコトです!

割とここまで辛口に書いてしまいましたが、

基本的には映画化されたことはプラスに働くはずです。

普段本格ミステリを読まない人に興味をもってもらうキッカケとなれば、

私の野望である「本格ミステリ中毒者を増やす」につながります。

本格ミステリが流行れば、このブログのPV数も上がり、私の懐もあったかくなりますし。

映画化のデメリット

しかし、デメリットもあります。

(1)映画だけ見たアンチが

 「ミステリで賞取った作品がこの程度wwww本格ミステリって大したことないわwww」と煽り出す。

(2)映画で満足してしまった人が、原作小説を読まない。

(3)映画版の比留子の変人キャラに引っ張られて、原作の続編でも今村さんが、比留子を変人にしてしまう可能性

(1)(2)は諦めるしかない。

ただ、(3)だけは、まずい。

今村昌弘さん、もしこのブログを見ていたら、下記お願いです。

続編では、比留子は変人ではなく、クール(冷静+冷酷?)お姉さん+少し天然程度キャラを今まで通り維持していただくようお願いします

まとめ

今回は『屍人荘の殺人の原作と映画の徹底比較!』と題して、

「屍人荘の殺人」の原作と映画について比較しました。

では、今回もご覧いただきありがとうございました!

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