こんにちは!本格ミステリブロガーのアボカドです。
今回は『「時を壊した彼女7月7日は7度ある」(古野まほろ)の評価考察と次に読むべきオススメ本7冊紹介【ネタバレなし】』と題して
小説「時を壊した彼女7月7日は7度ある」についてまとめてみました。
あらすじ
~あらすじ~
7月7日。部活仲間5人のささやかな七夕祭りを、謎の爆発が襲った。
その爆発は、部長を激しく吹き飛ばし殺害してしまう。
原因は、未来からきた少女2人。
彼女らはタイムマシンをハイジャックした挙げ句、爆発させてしまったのだ。
部長の理不尽な死をなかったことにすべく、彼らは協力して過去を書き換えようとする。
だが、時を繰り返すたび、なぜか犠牲者は増えていってしまい──
遡れるのは計7回、無限に思える選択肢。
繰り返す青春の1日は、命がけだ。
出典元:版元ドットコム(https://www.hanmoto.com/)
本作のジャンル・特徴
- 本格ミステリである
- 特殊設定
- 青春ミステリ
- 学園ミステリ
- タイムリープ
- 複数の視点
本作の評価・加減点理由
「時を壊した彼女7月7日は7度ある」の評価(総合的面白さ :★★★☆☆)
総合的面白さ :★★★☆☆
意外性+論理性:★★★★☆
- 文章の読み易さ:★★★☆☆
- 古典ミステリ感:★★★☆☆
- 登場人物の魅力:★★★★☆
- 私の好み :★★★★☆
- タイムリープ物だが、本作特有の設定があり新鮮
- 設定により、緊張感がありループ物ながらダレない
- 青春本格ミステリ+タイムリープ設定が活かされる
×イマイチな点
- 前提条件の説明が多いのでSF苦手な方はとっつきづらい
タイムリープものは沢山ありますが
本作では特有の設定がいくつか組み込まれており、
タイムリープの奥深さを感じさせてくれた作品でした。
タイムリープものはオワコンではないのかもしれませんね
ネタバレになってしまうので設定の内容は書きませんが
設定により、緊張感や複雑さが生まれ、ループ物ながらダレない構成となっています。
また、タイムリープ物で複数視点なのも面白いところですね。
イマイチな点としては
設定が複雑になっているので、SFが苦手な方には勧めづらいです。
文章は分かりやすく読み易いのですが、如何せん長い。
「時を壊した彼女7月7日は7度ある」の次に読むべきオススメ本7冊
①時空旅行者の砂時計(方丈貴恵)
タイムリープ+本格ミステリ繋がりで紹介。(その1)
第29回鮎川哲也賞受賞作
新人作家さん。「時を壊した彼女7月7日は7度ある」と同じ2019年に出版されました。
同じタイムリープ物でもやっぱり作品によって、全然違いますね。

②七回死んだ男(西澤保彦)
タイムリープ+本格ミステリ繋がりで紹介。(その2)
日本のタイムリープ+本格ミステリといったらこれ。
というか、「時を壊した彼女7月7日は7度ある」はこの作品のオマージュですよね。
タイムリープ物は7回ループするのは何でなんでしょうね?
ループのことを「反復落し穴」と表現するのダサくて好き。
特殊設定ミステリの金字塔でもありますね。
最近増えてきた特殊設定ミステリですが、
新本格時代に一番多用していたのは西澤保彦さん。
是非、読んでみましょう。
「七回死んだ男」(西澤保彦)特殊設定の名作を徹底考察!【ネタバレ有】
③シュタインズゲート
タイムリープ物関連で、小説じゃないけどピックアップ。
個人的にはゲーム+ミステリで2番目に好きな作品。
(1番は、Ever17)
④屍人荘の殺人(今村昌弘)
映画化された特殊設定ミステリの話題作。
2016年本格ミステリベスト10の1位受賞作品。
最近の新人作家に特殊設定が多いのは、「屍人荘の殺人」の影響があると思います。
特殊設定なのに、謎の構造が分かりやすい徹底された文章の読み易さは新人離れしている。
⑤ドローン探偵と世界の終わりの館(早坂吝)
特殊設定繋がり(最新科学技術は特殊設定なのか?)
読者への挑戦状も挟まれる本格ミステリであると同時に、空前絶後のバカミス
アブノーマル本格ミステリ作家早坂吝さんの信者にあなたもなりませんか?
⑥ターン(北村薫)
タイムリープ物。本格ミステリではないですが、好きな作品なので紹介。
北村薫さんは本格ミステリとしては、「日常の謎」系の作家として有名
日常の謎を得意とする方は、文章や言葉が優しく・美しい。
ループのことを「くるりん」と表現するの可愛い。
⑦禁じられたジュリエット(古野まほろ)
古野まほろさんの青春本格ミステリつながりで紹介。
2018本格ミステリベスト10で14位
Amazonレビュー滅茶苦茶荒れてる……。
古野まほろさんは問題発言で炎上作家としても有名になってしまったのですが
もったいないですね。
まとめ
今回は『「時を壊した彼女7月7日は7度ある」(古野まほろ)の評価考察と次に読むべきオススメ本7冊紹介【ネタバレなし】』と題して
小説「時を壊した彼女7月7日は7度ある」について紹介しました。
では、今回もご覧いただきありがとうございました!
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