こんにちは!本格ミステリブロガーのアボカドです。
今回は『「クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い」(西尾維新)の評価考察と次に読みたいオススメ本5冊紹介【ネタバレなし】』と題して、小説「クビキリサイクル」についてまとめてみました。
あらすじ
~あらすじ~
自分ではない他人を愛するというのは一種の才能だ。
他のあらゆる才能と同様、なければそれまでの話だし、たとえあっても使わなければ話にならない。嘘や偽り、そういった言葉の示す意味が皆目見当つかないほどの誠実な正直者、つまりこのぼくは、4月、友人玖渚友に付き添う形で、財閥令嬢が住まう絶海の孤島を訪れた。けれど、あろうことかその島に招かれていたのは、ぼくなど足下どころか靴の裏にさえ及ばないほど、それぞれの専門分野に突出した天才ばかりで、ぼくはそして、やがて起きた殺人事件を通じ、才能なる概念の重量を思い知ることになる。
まあ、これも言ってみただけの戯言なんだけれど
――第23回メフィスト賞受賞作
出典元:版元ドットコム(https://www.hanmoto.com/)
本作のジャンル・特徴
- 本格ミステリである
- ライトミステリ
- 奇妙な館
本作の評価・加減点理由
「クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い」の評価(総合的面白さ :★★★☆☆)
総合的面白さ :★★★☆☆
意外性+論理性:★★★★☆
- 文章の読み易さ:★☆☆☆☆
- 古典ミステリ感:★★★☆☆
- 登場人物の魅力:★★★★☆
- 私の好み :★★★☆☆
- 西尾節の効いた個性的な登場人物・会話劇
- 捻くれた着想
- 二点三転がある
×イマイチな点
- 地の文が冗長
第23回メフィスト賞受賞作
戯言シリーズの1作目。
メフィスト賞らしい、捻くれた着想があり、メタっぽい発言があったり、
本格ミステリとしても意表を突き、今までの小説では味わえない体験をさせてくれた作品でした。
西尾さんの超個性的なキャラクター描写・会話劇は、
後のライトノベル・アニメ界に大きな影響を与えたと言われています。
特に、化物語のアニメ化以降、西尾さんの作品は色んな場所で目にするようになります。
「西尾以降」という単語も使われているとかいないとか。
「クビキリサイクル」の次に読むべきオススメ本7冊
今回はライトノベル+本格ミステリをテーマに紹介します。
①クビシメロマンチスト(西尾維新)
戯言シリーズ2作目。
戯言シリーズの中で評価が一番高い作品。
この後の作品は、本格ミステリ感が減って、特殊能力バトルものに移行していきます。
②氷菓(米澤穂信)
アニメ化もされた「氷菓」シリーズの1作目。
米澤穂信さんのデビュー作。
日常の謎+学園ミステリの金字塔。
③春期限定いちごタルト事件(米澤穂信)
ライトミステリー。
小市民シリーズの1作目
氷菓シリーズを青春のほろ苦さ的なイヤミスだとしたら
小市民シリーズは登場人物の性格の歪みによるイヤミス。
2020年に続編が出そうなので楽しみです。
④○○○○○○○○殺人事件(早坂吝)

ライトな本格ミステリー繋がり。
クビキリサイクルと同じくメフィスト賞受賞作です(第50回メフィスト賞受賞)
実にメフィスト系らしい作風で、強烈なキャラ・奇想天外なトリックが魅せられる、バカミスの傑作。
色物に見えて、ロジックの鮮やかさ・キレは抜群です。
⑤体育館の殺人(青崎有吾)

ライト本格ミステリ繋がり。
体育館の殺人は第22回鮎川哲也賞受賞作。
元々青崎さんはラノベ作家志望でラノベ関係の賞に応募するも、落選。
「ライトノベルではなくて、ミステリのほうがいい」と選評に書かれたので
鮎川賞に応募したら受かったという不思議な略歴を持つ方。
今時珍しい、超正統派の本格ミステリをやっている作品。
滅茶苦茶フェアな作品なので頑張れば読者が推理できるようになっています。
青崎さんとの推理バトルに挑戦してみるのはいかがでしょうか。
まとめ
今回は『「クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い」(西尾維新)の評価考察と次に読みたいオススメ本5冊紹介【ネタバレなし】』と題して、小説「クビキリサイクル」について紹介しました。
では、今回もご覧いただきありがとうございました!
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